
2024年度の冬休み、「冬の me cafe」を開催しました!テーマは「アートや交流を通じて、自分らしさを見つける体験」。
この冬で2回目の開催となった me cafe。夏に参加してくれたお子さんたちが再び来てくれただけでなく、新しい参加者もたくさん加わり、さらに賑やかなイベントとなりました。
今回は初めて名瀬を飛び出してフィールドワークを実施したり、安定のMINEさんと再びコラボレーションしたりと、さまざまな挑戦を盛り込むことができました。
また、me cafe 初となる 高校生の参加 もあり、より多世代が交わる場となりました。
3日間を通して、子どもたちはもちろん、スタッフや関わってくださった皆さんにとっても 活気あふれる、学びと発見の多い時間になったと感じています。
ご協力いただいた奄美市の皆さま、先生方、助成元団体の皆さま、そしてセンパイの皆さま、本当にありがとうございました!
イベント内容
実施日:2024年12月25日(水)〜27日(金)
延べ参加子供の数:41名(小学生)
関わってくれたナナメの関係の大人の数:5人
視察・見学された大人の数:10人
子どもの満足度:97%
保護者の満足度:100%
(「5:とてもよかった」「4:よかった」を選んだ割合)
ぬって作ろう! BAY-COMA | 「VAYoreLA」で お仕事体験 | アートによる学び体験&センパイとの交流会 | |
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日時 | 12/25(水) | 12/26(木) | 12/27(金) |
時間 | 9:00~15:00 | 14:00~17:00 | 13:30~17:00 |
対象 | 小中学生 | 小中学生 | 中高生 |
ぬって作ろう!BAY-COMA
実施概要
こちらのイベントは、第4回奄美市SDGs推進プラットフォームワークショップとして、一般社団法人meとデジタルベースMINEが、奄美市と共同で企画・運営しました。
当日は、奄美の小中学生18名が参加し、センパイ(少し先を行く大人)たちと交流しながら、奄美の魅力の再発見とその作品化を楽しんでいました。
宇宿貝塚でフィールドワーク!
まずはバスで宇宿貝塚へ移動し、ガイドさんから奄美の縄文時代についてたくさん学びました。普段は交流のない学校の子どもたちがグループを組んで行動することで、最初は緊張した様子も見られましたが、施設を探索するうちに徐々に打ち解けていきました。
また、ガイドさんはクイズを交えながら楽しく説明してくださり、子どもたちも興味津々の様子。さらに、普段は触れることのできない貝塚から出土した貴重な資料にも実際に触れ、作品作りへのイメージを膨らませていきました。
BAY-COMA作り!
フィールドワークで得たインスピレーションをもとに、MINEへ移動して「BAY-COMA」にオリジナルの柄を描くワークショップを実施しました。
講師として、神奈川県の学生団体 SEAds から網倉さんが参加。バスの中で和気あいあいと話していたお兄さんが、実は先生だったと知ったときの「え〜!」という子どもたちの驚きの表情がとても印象的でした。
子どもたちは大人の想像を超える豊かな発想で、思い思いのデザインを描いていきました。最後には自分の作ったBAY-COMAを実際に回して遊ぶなど、作品を通じた楽しみが広がりました。
缶バッジ・キーホルダー作り
続いて、MINE のスタッフさんの指導のもと、缶バッジやキーホルダー作りに挑戦。
子どもたちは自分で撮った写真や描いた絵をデジタル化し、それを作品にする過程を楽しんでいました。パソコン操作に不慣れな子も、MINEのスタッフのサポートのおかげでそれぞれ個性あふれる作品を完成させることができました!
作った缶バッジやキーホルダーは持ち帰るだけでなく、作品データを活用してガチャガチャに入れ、奄美市内で販売される予定です。
このプロジェクトを通して、子どもたちは奄美の魅力を作品にし、それを外部に発信する体験をすることができました。
参加者アンケートの一部を紹介します。
【お子さん】
「色々なことをたいけんしたり奄美について学ぶことができてよかった」
「こういう場所があることを知れてよかった。イベント以外でもこの場所に来て、色々なことに挑戦したい」
「お友達ができたし、色々なことがしれてよかった!」
【保護者の方】
「家に戻るとすぐに「見てー!」と嬉しそうに自分が描いた絵を見せながら色々と話してくれました。家ではどうしても1人の空間で描くことになってしまい、部屋にこもりがちになるんですが、こうして他の人と同じ時間を過ごしながら作業出来るのも時には大事だなと思いました。」
「お友達がいない中参加することに本人も私も不安だったが、イベントに参加しながら交流もできたようで良い体験になった。」
「VAYoreLA」でお仕事体験
お仕事体験!
12月26日には、奄美市発祥のスポーツウェアブランド 「VAYoreLA」 で職場体験を実施しました。
参加した小学生4人が、2チームに分かれて実際の仕事を体験。
1チームはオリジナルウェアのデザインに挑戦。専用のシステムを使い、考えてきた文字やイラストを入れてカラー設定を行いました。作ったウェアはタイの工場で製造されると知り、社員さんが英語で発注作業をする姿をキラキラした目で見つめる子どもたちの姿が印象的でした。
もう1チームは、工場から届いたウェアの検品作業を担当。サイズや数量が正しいかを確認し、その後ショップに陳列。ポップを並べるなど、実際の店舗運営にも関わりました。
子どもたちは終始笑顔で、学びながらも心から楽しんでいる様子でした。VAYoreLAの社員さんたちも、楽しそうに子どもたちと接してくださり、貴重な時間となりました。
実はVAYoreLAは、コロナ渦に奄美の小中学校にオリジナルマスクを配ったり、奄美の子どもたちをプロのバスケチームの試合に招待したり、社会的な活動をたくさん実施されています。
今回も、VAYoreLA社員兼me理事である藤本の「お仕事体験を届けたい!」という想いに、社長さんが二つ返事で答えてくれました。
奄美の企業さんが子どもたちを想って、それぞれの形で貢献されている姿をよく目にします。本当に素敵な島だなと再認識しました。
参加者アンケートの一部を紹介します。
【お子さん】
「バイオレーラのものは海外で生産されていることを知れた」
「その人の希望に合ったTシャツを作っていることを初めて知った」
【保護者の方】
「自分で服をデザインする工程を楽しみながら知ることができた。スポーツによって、服の特性や、デザインへのこだわり、サイズが異なることがわかった。こだわりや喜びが会社のみんなを動かしていることがわかってかっこよかった。」
「子供のみで参加できた。室内イベントのため、天候に左右されることがなかった。少人数でのイベントだったため、子供本人が気軽に会社の方へ質問などをして制作することができた。一から自分のシャツを作ることが、どれだけ面白く、難しく、大変かを知れて良かった。」
アートによる学び体験 & センパイ交流会
12/27は、一般社団法人ELABさんを講師にお招きして、アートによる学び体験を実施。学校教育にアートによる学びを提供しているELABによる「EGAKU®」プログラムを実施しました。
中学生5人・高校生14人・高校の先生2名が参加してくれました。
EGAKUを奄美で開催したい!
me のメンバー3人は数ヶ月前にこのワークを体験しました。
「絵を描くのが苦手…」と思っていた私たちでも楽しく描けただけでなく、描き終わった後には自己肯定感が上がっていることに気づき、すっかりEGAKUのファンに。
「このワークを奄美の子どもたちが受けたら、どんな気づきを得てくれるんだろう?」
そんなワクワクした想いから、今回のコラボレーションが実現しました。
鑑賞ワーク:アートから人生を学ぶ
まずは 鑑賞ワーク からスタート。
1枚の絵を全員でじっくり鑑賞し、それぞれの感じたことを共有しました。
「同じ絵を見ているのに、受け取り方は人それぞれ違う」
「上下左右の向きを変えると、また違った印象になる」
このプロセスを通して、子どもたちは 「これって、実生活にも通じるのでは?」 という気づきを得ていました。
参加者からはこんな感想がありました。
「アートを通じて、これから生きていく上での心の持ちようを学べた」
「自分の意見と周りの意見を聞きながら、さまざまな視点で考えることができた」
「『みんな違って、みんないい』という言葉がぴったりのワークだった」
「大切にしていること」を描くワーク
次に、それぞれが 「大切にしていること」 をテーマに絵を描くワークへ。
EGAKUのために開発された特別なパステルと紙を使い、ワークシートを活用しながら、思い思いのイメージを形にしていきました。
ためらうことなく、すぐに没頭していく子どもたち。自分と向き合いながら、じっくりと作品を仕上げていきました。
絵を描いた後は、グループ内でお互いの作品を鑑賞し、感想を共有する時間を持ちました。
子どもたちからは、こんな声が聞かれました。
「久しぶりに、言葉以外の形で自分の思いを表現できて楽しかった」
「今まで気づいていなかった心の内を知ることができた。交流も楽しかった」
今回、me スタッフは子どもたちの創造力を妨げないよう、できるだけ声をかけずに見守ることを意識しました。
しかし、完成した作品を見てびっくり!
どれも感性豊かで、想像以上に素晴らしい作品ばかり。
このワークを通じて、子どもたちが自分自身や周りの人の「想い」にじっくり向き合う時間を持てたのではないかと感じています。
そして、これからもその「想い」をさまざまな方法で形にしていく経験を、積み重ねていってほしいと思います。
センパイ紹介
冬のme cafe に参加して子どもたちと交流してくださった、素敵なセンパイたちです!
イベントを終えて
冬の me cafe も、たくさんの方々のご協力のおかげで大成功となりました。
クリスマス、そして奄美の人々にとって特別な「日本復帰記念日」でもある12月25日からの開催。そんな特別な日に、多くの子どもたち・保護者の皆さんが参加してくださったことに、心から感謝しています。
私たち me は、2023年6月の設立から今年で3年目を迎えます。
「地域の皆さまに必要とされているか?」「ひとりよがりな団体になっていないか?」を常に問いながら、挑戦を続けてきました。
3年目は、これまでのつながりを大切に紡ぎながら、子どもたちの「やってみたい!」という想いを全力で応援していきます。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
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